水虫Q&A

水虫の症状や予防法、治療法のよくある質問をまとめました。
意外と知らない、水虫の疑問を解消しましょう。

症状について

Q1

水虫って何?

A1.カビ(真菌)の一種である白癬菌が原因です。

カビ(真菌)の一種である白癬菌が皮膚につくことでおこる病気です。白癬菌はヒトの皮膚のアカ(ケラチン)を餌にして繁殖します。水虫の症状は、皮膚についた白癬菌を異物として振り払おうとする免疫作用からおこります。

Q2

水虫ってどんなものがあるの?

A2.患者数がもっとも多いのは足にできる水虫「足白癬」です。

患者数がもっとも多いのは足にできる水虫「足白癬」です。なかでも足の指の間にできるものを「趾間型」、土踏まずにできるものを「小水疱型」、かかとなどの皮膚の厚いところにできるものを「角質増殖型」といいます。慢性になると爪にも繁殖して「爪白癬」になり、手でかくことから手にうつってしまった「手白癬」、そのほか「体部白癬(タムシ)」「股部白癬(インキンタムシ)」「頭部白癬(シラクモ)」などがあります。

Q3

水虫は皮膚のどのあたりに生きているの?

A3.角質のなかだけで生きています。

水虫をおこす白癬菌は、好ケラチン性真菌といい、皮膚のなかの角質に含まれるたんぱく質を栄養源として発育する性質をもっています。そのため、皮膚の表面についた白癬菌は、角質のなかにもぐり込んで伸びていきます。あまり深くもぐり込むとケラチンがなくなるため、いつも角質のなかだけで生きています。

Q4

女性に増えているってホント?

A4.最近では女性の患者数も多くなり、差がなくなりつつあります。

水虫の患者数は5人に1人といわれています。そしてその数は年々増加の傾向に。昔は靴を履き続ける男性に多かったのですが、最近では女性の患者数も多くなり、差がなくなりつつあります。これは女性の社会進出度とともに、ブーツやハイヒールなど足を締めつける靴を履き続けている人が多いことによります。

Q5

放っておくとどうなるの?

A5.別に死ぬわけではないとあなどらないで下さい。

ごくまれな事例として、脳や主要臓器が白癬菌に侵されて死に至ったケースが戦後3例報告されています。そこまでに至らなくても足の裏が腫れ上がって歩けなくなる人もいますし、生活習慣病などの慢性疾患のある人が白癬菌に感染すると、重症化しやすくなることもあります。

治療について

Q1

どうやって治すの?

A1.いったん感染したら、自然に治ることはありません。

いったん感染したら、自然に治ることはありません。おかしい、あやしいと思ったら、まず、できるだけ早く病院に行くなり、薬局で相談して下さい。最近ではよい治療薬も開発されていますし、症状に応じた適切な治療を行いましょう。

Q2

民間療法って治るの?

A2.残念ながら医学的な根拠はありません。

酢につけるを筆頭に、ドクダミやアロエの汁を塗る、すりおろしたニンニクを塗る、ぬか油をつける、お茶の葉を噛んで唾液といっしょにつけるなどなど。残念ながら医学的な根拠はありません。かえって悪化させてしまいがちなので、現代医学を信じてしっかり治療しましょう。

Q3

病院に行ったほうがいい?

A3.病院に行って検査してもらいましょう。

第4趾(足の薬指)と小趾(足の小指)の間をみて、皮がむけていたり小さな水疱があったりしたら、病院に行って検査してもらいましょう。検査はその部分の皮をメスでこすりとり、顕微鏡で観察するだけです。早めにきちんと診断してもらい、適切な指導を受ければ、比較的容易に治療することができます。

Q4

どんな薬があるの?

A4.どんなタイプの薬がよいかは、症状によって多少違います。

飛躍的に進歩している治療薬です。昔に比べ、その威力は100~200倍にものぼります。どんなタイプの薬がよいかは、症状によって多少違います。外用薬でも塗るタイプのものとスプレータイプのものがあり、患部の状態で使い分けます。内服薬を飲んだほうがよい場合もあるので、医師や薬剤師に相談してください。

Q1

治療にはどのくらいの期間がかかるの?

A5.水虫の種類、感染部位などにより治療期間は異なります。

水虫の種類、感染部位などにより治療期間は異なります。ただ、いったん治ったように見えても、菌は活動を休止しているだけ。症状がなくなったあとも1ヵ月間は根気よく治療を続けましょう。また医師の指導の下、皮膚が新陳代謝する期間にかけて治療を行うこともあります。勝手に自己判断で中断しないことが大事です。

予防について

Q1

どうすれば予防できるの?

A1.足をよく洗って清潔にすること、乾燥させることが何よりの予防です。

足をよく洗って清潔にすること、乾燥させることが何よりの予防です。靴をはかずに生活できない現代人だからこそ、できるだけ足を解放してやりましょう。足にやさしい靴を選ぶことも大事です。

Q2

いつから対策すればよいの?

A2.足が蒸れないように、ふだんから心がけましょう。

白癬菌は温度15℃以上、湿度70%以上になると増殖します。常に蒸れを防ぎ、乾燥させることを心がけましょう。

Q3

家族にうつさないためには?

A3.タオルや足拭きマットなどの共用を避け、お風呂上りの素足はやめましょう。

水虫に感染したときには、家族のみならず、誰にもうつさないようにすることがマナー。タオルや足拭きマットなどの共用を避け、お風呂上がりの素足はやめましょう。入浴後のケアがもっとも大事なので、しっかり抗真菌薬を塗り込むようにしましょう。薬が付いた表面の菌は早急に死滅します。

Q4

風呂のマットなどは消毒したほうがいい?

A4.感染していることを知らずに家族共用のマットを使用していたならば、早速洗って乾燥させましょう。

家族内の水虫患者が治るまでは家のなかでも靴下着用です。マットだけでなく、家中をこまめに掃除し、日に当てることも大事です。

Q5

遺伝は関係あるの?

A5.遺伝とはなんら関係ないことのほうが多いようです。

水虫にかかる人の足の指は太いことが多く、その指間の狭さから水虫にかかりやすいという意味では遺伝に関わっているともいえるかもしれませんが、菌や感染経路からみれば、遺伝とはなんら関係ないことのほうが多いようです。

Q6

子どもにもうつるの?

A6.もちろん、子どもも例外ではありません。

もちろん、子どもも例外ではありません。感染の7~8割は家族から。しかも父親からうつるケースが多いので、十分に注意して感染機会を少なくしてあげましょう。ただし、子どもはよく動くこと、新陳代謝が旺盛なことなどから、足白癬にはかかりにくいようです。